デスクを選定する際、ほとんどは横幅・奥行・高さの3サイズだけで話が進んでいきます。
でも、実は下肢空間を意識しておくことで、購入後に「もうワンサイズ大きいものにしとけば良かったぁ」(>_<)
なんて後悔せずに済みます。
下肢空間とは、デスク天板下にイスや着座した人間の脚が入るスペースです。
先日、お客様と一緒にデスク選びをするシーンがありました。
要望されたのは、平デスク(袖なし)とワゴン(3段引出・キャスター付)の組み合わせです。
ワゴンはデスク下に入れて左右いずれにも引出がレイアウトできるのが便利です。
下肢空間の横幅が問題
ここで問題になったのは、お部屋と人数の関係でデスク幅は1000㎜を要望されたこと。
実は、平デスクのW1000㎜にワゴンを組み合わせるとのデスク下の下肢空間の幅(W)がかなり狭くなります。
確かに、片袖デスクに最も幅の狭いサイズで1000㎜というのがあります。
参考にコクヨの片袖デスク W1000㎜の下肢空間を確認してみると幅は558㎜です。
小柄な方だといいのですが標準以上の体格だと少し狭く感じてしまうのでは無いでしょうか。
まあ個人的には下肢空間の幅としてはギリギリのサイズだと考えます。
話を戻すと、3段ワゴンの幅は400㎜。
お客様は1000-400=600㎜(下肢空間の幅)と考えていらしゃるのかも?
いやいや、平デスク自体にL型の脚が左右に付いています。
この脚幅が約50㎜×2つあります。そしてワゴンは稼働するのでその分の余裕も20㎜確保するとして。
1000㎜(デスク天板幅)-400㎜(ワゴン)-100㎜(脚)-20㎜(余裕)=480㎜(下肢空間のW 幅)
このように1000㎜のデスク下にワゴンを組み合わせると下肢空間の幅は480㎜ほどになってしまうという事実。
かなり窮屈だと思いませんか。
イスのサイズも考慮
さらに、必ず併用するイスの事も考えてみます。
イスのサイズはメーカーやシリーズによって違いますが、大体このくらいが標準サイズになります。
終業時に、イスはデスク天板下に収納します。(片づける)
その際、下肢空間の幅が480㎜だと少し大きめの座のイスは収納できません。
また、座面より大きいのがイスの脚部分です。
脚は通常5本(ずいぶん昔は4本)のキャスター付が標準になっています。
デスク作業しない場合は、この脚部も半分くらいはデスク下に収納されてしまいます。
そのとき下肢空間の幅が狭いと収納できたとしても袖(引出部)やワゴンに毎回衝突してしまいます。
使い始めるとワゴンや、引出しの左下前面にキズが付きやすいのはそのためです。
なので、ギリギリではなく少し余裕をもってイスの脚部が収納できる幅が欲しいです。
だれも座っていないイスが収納できず机からはみ出しているのは見た目も悪いし、何といってもスペースの無駄ですね。
結論
というわけで、できれば下肢空間の幅は600㎜確保しましょう。
結果的に、このお客様は1100㎜の平デスクにご変更いただきました。