ほとんど気に留めることもなく使っているオフィス家具。
私が使い始めたのは80年代。
入社した東京の事務用品販売会社で初めて与えられたのは、ベージュ色の本体にチーク色天板の乗った片袖机とグレーのイスでした。当時の事務机のイメージといえば学校の職員室にあるようなグレー1色だったので、目新しさを感じたものでした。今思うとオフィスに少しずつ色が注目されはじめた頃です。
そもそも、入社した会社が文房具やオフィス家具を販売していることもあって、「売る側として流行を取り入れなければ」という思惑が有ったかもしれない。
またその頃やっとOA オフィスオートメーションという言葉(今は死語?)が使われるようになり、ワードプロセッサ(文書作成専用PC)が入り始めていました。まさにオフィスIT化の黎明期です。
パソコンがオフィスに登場するのはもう少し後になります。
仕事場でのIT進化の変遷を10年区切りで書き出してみると。
・80年代 オフコン・ワープロ 専任担当者だけが使う
・90年代 CRT+パソコン+業務ソフト+LAN PC1台を複数人で共有
・00年代 液晶モニター+パソコン+インターネット 1人PC1台
・10年代 モバイル+wifi+クラウド 1人で複数台の機器をいつでもどこでも使える
IT機器や通信インフラの環境がこれだけ変われば仕事の進め方も変わるし、家具やオフィスレイアウトも変わってくる。この本を読むとITの進化がオフィス作りに大きな影響を与えていることがわかる。
私も筆者と同じ年代なので共感させられる部分が多かった。
近年は「働き方改革」が政府主導で進められており、それに伴うオフィスの在り方にも変化が置き始めている。
次世代の働く環境はどのようになっているか興味は尽きない。